廃棄物情報
 

廃掃法の欠格要件について、当組合は、その非合理性について平成17年5月に当時の小池百合子環境大臣に改正要望書を提出し、続いて平成19年3月に、再度若林正俊環境大臣に同様改正請願書を提出して今日に至りました。
この間「欠格要件の在り方検討委員会(座長:明治大学 新美育文教授)」で検討が進められておりますが、「連鎖取り消し」以外は、現行体系で特段の問題はないとする考えで、一向に進んでおりません。
我々は、これでは納得が行きません。組合員T社では、万が一に備え、役員の乗用車運転を制限する措置をとっております。会社役員が事業活動のみならず個人生活においても自由に乗用車を運転できない・・とはどうしてか?
我々が、その非合理性について署名活動までして、請願書を提出するかについてQ&Aで考えてみたい。
Q:欠格要件について、どのような点が問題なの?
A:それはね。私達の憲法である「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」が、平成9年に悪徳業者(暴力団)を排除する目的で、刑法違反による罰金でも廃棄物処理業の許可を取消すことにしたんだよ。廃掃法、水質汚濁法、大気汚染法などの環境法の罰金も同様、許可取消しと決められたんだ。平成12年の改正で「欠格要件」による廃棄物処理の許可取り消し事由が明記され、その後、平成15年、平成17年と「許可取消しの義務化」など段々厳しくなって行ったんだよ。
ただし、平成17年にJFE環境(株)が水質汚濁防止法に抵触したとき、環境省課長名で「原則として、自然人に適用される」。即ち法人には適用しないとの通達が出されたんだ。
Q:それは、悪いことをしたのだから仕方がないのでは?
A:だって、暴力団への関与は、その関係法律で取り締まれば良いし、私達の事業に関係ない個人的な交通違反は、関係法律で個人を取締まるべきではないの?どうして廃棄物処理の許可を取り消されるの?個人が罰せられるのは当然だが、われわれ法人が許可取り消しになったら5年間は、再申請出来ないのだよ。事実上事業を辞めざるを得ないし、その会社の従業員までが路頭に迷う結果になるのだよね。何かおかしいと思うんだが・・。
Q:例えば、お酒を飲んで、ケンカに巻き込まれ暴力行為をした場合、訴えられ、罰金刑を受けたら、会社は廃業になると言うことなの?
A:そうなんだ。環境法などに違反し、罰金刑を受けた場合も同じ様に許可が取り消されるわけだ。また、役員が交通事故を起こして禁固刑以上の判決を受けた場合、同様に、廃業になってしまうんだよ。余りにも厳しいと思うよね。
Q:組合は、どうあるべきだと主張しているの?
A:廃掃法、水質汚濁防止法、大気汚染防止法など環境法に違反した場合、及び反社会的な大罪を犯した場合は、許可取り消しは止むを得ないと思うよ。でも、交通事故や個人のケンカまで、会社が管理できると思う?会社は、そこまで管理不能だよ。にも関わらず、なんで会社の許可が取り消され、廃業に追い込まれなくてはならないの?全く矛盾しているよ。個人に帰する問題は、個人の段階で完結すべきであると主張しているんだ。
Q:「義務的許可取消し」云々・・とか言っていたけど、これはどの様なことなの?
A:以前は、厚生省通達で、事故・違反があった場合 事情を調査して行政官の判断で、許可の取消しの可否を決めていたんだけれど、平成15年の改定で、事故・違反があった場合 自動的に「許可を取り消さねばならない」となったんだよ。これは、この年「鹿沼事件」というのがあって、厳しく取り扱った窓口の行政官が、殺害された事件を覚えているかな。行政官の判断なしに許可を取り消すことになると行政官への圧力はなくなるという判断だろうね。これについて、(社)全国産業廃棄物協会の顧問弁護士である芝田稔秋氏は、憲法違反であると言っているよ。すなわち憲法では、どのような場合でも、自らを抗弁する機会が保障されているんだ。にも関わらず自動的に罰せられるのはおかしいと主張しているよ。
Q:なんで今、署名活動なの?
A:最近も東京都と横浜市で注目される2件の許可取消の行政処分がなされたんだ。いずれも処理業界では中堅クラス以上の処分業の許可業者なんだ。
ひとつは名義貸しの法違反、もうひとつは、税法違反による禁固以上の実刑(執行猶予付き)。特に、後者は、廃棄物処理法とか刑事罰以外の法律適用であり、当事者には、想定外の「まさか」の「何故だ」であったと思うよ。
許可取消しになれば、社員はじめ、その家族、関連取引先を含め何百人もの関係者に打撃や被害が及ぶことになり、正に「晴天の霹靂」で、行政処分の重さを再認識したからに他ならないのだよ。それで再度運動を盛り上げようと考えたんだ。          
Q:これらの問題を過去、環境大臣に陳情したのにどうして取り上げられないの?
A:東廃協は、二十三区対象の組合であり、全国的な組合でなければ、中々、取り上げられないんだ。全国産業廃棄物協会や全国清掃事業協同組合などにも働きかけて、連携して運動を盛り上げて行く必要があるんだ。そのためにも、先ずは、東廃協自体が強い意思表示をした上で、運動の展開を図りたいと考え、署名活動に踏み切ったんだよ。
いずれにしても、明日は我が身との意識を持って、社員全体が危機意識を持つ体制を確立しなければ会社存続の保証はないことを強く申し上げたいと思うんだ。会社役員、運転手の皆さんは是非署名活動に参加してほしいと思う。
Q:欠格要件について 国は何か対策を講じているの?
A:今、国は、中央環境審議会を開催し、廃棄物処理法全体について見直しを行っているんだ。今年の12月に中間報告が出る予定が、来年1月に延期された様子。一方、欠格要件に特化して「欠格要件在り方検討会」で、欠格要件のあり方について検討を行ってきたが、中環審議会の結論を待って、対応を検討することになると思うよ。中環審議会との整合性が必要だからね。全産連も要求書は出したので、その後の動きを見守っているという処。でも、最近、欠格要件による許可取消が出てきているので、我々も今一層廃掃法改正に向けて運動を起こしたいと考え、署名活動に踏切ったんだよ。
Q:それにしても随分時間が掛っているよね?
A:公聴会で、経団連、全産連と東廃協は、同様の意見を述べているが、自治体は現行で良いとしているので、中々進まないんだ。とにかく法律改正まで時間が掛かるので、その期間省令でも良いので引き出したいと思う。
とにかく働きやすい環境を目指して頑張りましょう。



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